![部分矯正のイメージ](img/title.jpg)
「部分矯正」という治療法をご存知ですか?装置を歯全体に装着するのではなく、歯並びや噛み合わせの悪い部分のみに装着し、治療していく方法です。
主に軽度のデコボコやすきっ歯の方に適用できる治療法です。また、インプラントの術前矯正などでも用いられます。
部分矯正のメリット
これは文字通り、歯並びの気になる部分だけに装置を装着して歯並びを治す治療です。出っ歯や前歯の隙間といった歯並びの悩みで多い症状に対応できるうえ、部分的な治療になるので歯全体の治療より短い期間で治療でき、また費用を抑えることも可能です。
部分矯正の治療方法
歯の状態によって様々な治療から選ぶことが可能です。
「表側矯正」、「裏側矯正」
動かしたい歯だけにブラケットと呼ばれる金属製の装置を付けて治療を行います。デコボコの度合いが強ければ、歯の裏側に装置を付ける裏側矯正(舌側矯正)でも対応することがあります。
「マウスピース矯正」
歯並びや噛み合わせの悪さが軽度なら、透明なマウスピースを装着する方法で対応可能です。
その他、矯正用のインプラントを使用した部分矯正などいろいろと治療法がありますが、各治療法にメリット・デメリットがありますので、歯科医師としっかりと相談したうえで最適な治療法を選ぶことが重要です。
デメリットについて
この方法のデメリットは、適用範囲が限られていることです。そもそも治療は歯並びだけでなく、噛み合わせの改善も行います。また歯を動かすにはスペースが必要ですので、気になる歯以外も動かさなければならなかったり、動かさなくてもまわりの歯を多く削らなければならないことがあります。そのため総合的に見た場合、部分矯正よりも全体矯正の方が見た目や噛み合わせの改善に適していることが多く、実際に治療を行ったとしても妥協しなければいけない点が多くあるかもしれません。
いずれにしても、しっかりと歯科医と相談して自分に最適な治療を選ぶことが重要です。
当院の部分矯正の症例
- 治療前
- 治療後
- 患者さま情報
26歳 女性
- 主訴
歯茎が気になる。
- 症状
過蓋咬合、下顎の中切歯2本先天欠如と上顎小臼歯の欠損を伴う上顎前突。
- 治療期間
1年2ヶ月
- 治療費
82.5万円(税込み)
- 治療詳細
上顎だけの矯正治療で、舌側だけの矯正治療を希望されていたため、上顎のみのリンガルアプライアンスを行い、ガミースマイルの改善のためTADを使用した。
- 治療回数
42回
- 抜歯部位
無し 0本
- 治療におけるリスク・副作用
※歯を移動させる時、違和感や痛みが数日~1週間ほど出ます。感じ方には個人差があります。
※歯が移動する速さには個人差があります。早く移動する人もいればゆっくりな人もいます。
※矯正装置が装着されるといつもより歯磨きが難しくなります。
※毎日、丁寧に矯正装置の清掃をする必要があります。
※清掃不十分な場合、虫歯や歯周疾患に罹患することがあります。多数の虫歯や歯周病の進行が認められた場合、治療をして中断・中止することがあります。
※歯が移動するとき(個人差がありますが)不可避的に歯の根が短くなることがあります(歯根吸収)。
※治療中あるいは治療後に顎の関節に何らかの症状があらわれることがあります。
※著しい叢生部分や歯肉炎や歯周病に罹患した部分、歯牙の欠損がある部分は歯肉退縮することがあります。
※動的治療が終了した後は、保定装置を使用する必要があります。指示通り使用できない場合は後戻りや予想のできない歯牙移動が起こることがあります。