上顎前突・上下顎前突矯正 | 新宿の矯正歯科

新宿で上顎前突・上下顎前突矯正、
理想的な横顔美人へ

出っ歯・口元の突出を、
美しいEラインに変える専門治療

上顎前突・上下顎前突矯正とは?

上顎前突・上下顎前突とは

上顎前突とは、上の歯や上顎骨が前方に突出している状態で、一般的に「出っ歯」と呼ばれます。
上下顎前突は、上下両方の歯や顎骨が前方に突出している状態で、口元全体が突出して見えます。
これらの症状は、横顔の美しさ(Eライン)に大きく影響し、機能的な問題も引き起こすことがあります。

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このような方に向いています

  • チェック上の前歯が前に出ている方
  • チェック口元が突出している方
  • チェック横顔のラインが気になる方
  • チェック口が閉じにくい方
  • チェック口呼吸になりがちな方
  • チェックEラインを美しくしたい方
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このような方には注意が必要です

  • チェック重度の歯周病がある方
  • チェック虫歯治療が完了していない方
  • チェック定期的な通院が困難な方
  • チェック金属アレルギーのある方(装置によって)
  • チェック著しい骨格性の問題がある方
  • チェック外科手術に抵抗がある方(重度の場合)
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治療の特徴

上顎前突・上下顎前突矯正の特徴は次のとおりです。

  • チェック横顔の美しさの改善
  • チェック口唇閉鎖機能の向上
  • チェック咀嚼機能の改善
  • チェック審美性と機能性の両立

上顎前突・上下顎前突の分類

01.歯性上顎前突

歯の傾斜や位置異常が原因で、骨格には問題がない状態です。
矯正治療のみで改善可能で、抜歯治療が選択されることが多いです。

02.骨格性上顎前突

上顎骨の過成長や下顎骨の劣成長が原因の状態です。
程度により矯正治療単独か、外科矯正治療が必要になります。

03.歯性上下顎前突

上下の歯が前傾している状態で、口元の突出感が特徴的です。
抜歯により前歯を後退させる治療が効果的です。

04.骨格性上下顎前突

上下の顎骨自体が前方に位置している状態です。
重度の場合は外科矯正治療の適応となります。

05.原因

・遺伝的要因(骨格的特徴)
・指しゃぶりなどの悪習癖
・舌突出癖
・口呼吸
・アデノイド肥大
・上下顎骨の成長異常

治療方法の選択

矯正治療単独

軽度から中等度の歯性上顎前突・上下顎前突に適応されます。

1

抜歯矯正治療

最も一般的な治療法で、小臼歯を抜歯してスペースを確保し、前歯を後退させます。
確実な改善が期待でき、口元の突出感を大幅に改善できます。

2

マルチブラケット装置

金属またはセラミック製のブラケットを使用します。
治療効果が高く、予知性に優れています。

3

リンガルブラケット装置(裏側矯正)

歯の裏側に装置を装着する方法で、見た目を気にせず治療を受けられます。
上顎前突・上下顎前突の治療にも有効です。

4

マウスピース型矯正装置

軽度から中等度の症例に適応があります。
段階的に前歯を後退させていきます。

外科矯正治療

重度の骨格性上顎前突・上下顎前突に適応されます。

1

上顎骨切り術(Le Fort I型骨切り術)

上顎骨を後退させる手術です。
骨格性上顎前突の根本的な治療が可能です。

2

下顎骨切り術(下顎枝矢状分割術)

下顎骨を前進させる手術です。
上顎前突で下顎の後退が著明な場合に行います。

3

上下顎骨切り術

上下両方の顎骨を移動させる手術です。
重度の上下顎前突に対して行います。

期待できる効果

審美的改善

口元の突出感が改善され、美しい横顔を獲得できます。
Eライン(鼻先と顎先を結んだ線)が理想的になります。

機能的改善

正常な咬合により、咀嚼機能が向上します。
前歯で物を噛み切る機能が回復します。

口唇閉鎖の改善

口を自然に閉じることができるようになります。
口呼吸から鼻呼吸への改善が期待できます。

発音の改善

前歯の位置が正常になることで、発音が明瞭になります。
特にサ行やタ行の発音が改善されます。

心理的効果

コンプレックスが解消され、自信を持って笑えるようになります。
横顔に自信が持てるようになります。

抜歯について

抜歯部位の選択

01.第一小臼歯抜歯

最も一般的な抜歯部位です。
前歯の後退量を最大化できます。

02.第二小臼歯抜歯

奥歯の咬合を重視する場合に選択されます。
前歯の後退量は第一小臼歯抜歯より少なくなります。

03.上顎のみ抜歯

上顎前突の場合に選択されることがあります。
下顎の歯を保存できるメリットがあります。

04.成人の治療

歯列拡大の限界はありますが、確実な改善が可能です。
外科矯正治療も選択肢となります。

抜歯による変化

・口元の後退(2-4mm程度)
・鼻唇角の改善
・Eラインの改善
・口唇閉鎖の容易化

治療におけるリスク・副作用

※歯を移動させる際、痛みや違和感が数日~1週間程度生じることがあります。

※前歯の後退には時間がかかり、個人差があります。

※矯正装置装着により歯磨きが困難になります。

※清掃不良により虫歯や歯周病のリスクが高まります。

※歯の移動に伴い歯根吸収が起こることがあります。

※治療中・治療後に顎関節症状が現れることがあります。

※歯肉退縮が起こることがあります。

※外科手術には入院や術後の腫れなどのリスクがあります。

※抜歯により噛む力が若干低下することがあります。

上顎前突・上下顎前突矯正の相談事例集

Q

マウスピース矯正で出っ歯は治せますか? どのくらいの期間がかかりますか?

軽度な出っ歯であれば、マウスピース型矯正で治療可能です。治療期間は症状により3ヶ月~2年半程度です。

マウスピース型矯正は、透明なマウスピースを使用するため目立たず、接客業の方にも適しています。1日20時間以上の装着が必要で、食事と歯磨きの時以外は装着します。飲み物は、水やお茶であれば装着したまま飲めますが、糖分を含む飲み物は装置を外してからにしてください。喫煙は可能ですが、マウスピースが変色することがあります。

ただし、口元の突出感が強い出っ歯や、上下とも出ている場合は、抜歯をして本格的な全体矯正治療が必要になることがあります。その場合、マルチブラケット装置を使用した治療が効果的です。見た目が気になる場合は、裏側からの見えない矯正治療もおすすめです。裏側矯正は表側矯正と同等以上の治療効果が得られる最新装置を使用しています。

具体的な治療方法や治療期間を決定するには、精密検査が必要です。症状の程度によって最適な治療法が異なりますので、まずはカウンセリングを受けることをおすすめします。

Q

前歯2本だけが出っ歯です。この2本だけ矯正できますか?

前歯2本だけが気になる場合でも、多くは全体的な治療が必要です。ただし、軽度な症例であれば部分矯正で対応できる場合もあります。

前歯2本が出ている原因としては、(1)顎のスペース不足、(2)上顎が前方に突出している、(3)前歯の角度の問題、などが考えられます。前歯だけを動かそうとしても、移動させるスペースがなかったり、上下の噛み合わせが合わなくなったりするため、全体的な治療が必要になることが多いです。

ただし、前歯の角度を調整するだけで改善できる軽度な症例であれば、部分矯正や取り外し式のマウスピース型装置(アソアライナーなど)で治療できる可能性があります。部分矯正の場合、治療期間は6ヶ月~1年程度と短く済みます。

治療期間は症状により6ヶ月~3年程度と幅がありますが、一般的には1~2年程度です。具体的な治療方法を決定するには、精密検査が必要です。レントゲンや歯型などの資料をもとに、非抜歯で治療できるか、抜歯が必要かを判断します。まずは診察を受けて、最適な治療法を相談することをおすすめします。

Q

矯正で横顔はどのくらい変わりますか? 美容効果はありますか?

矯正治療により、口元の突出が改善され、横顔が美しくなります。変化量は個人により異なりますが、抜歯治療で口元が2~4mm程度後退します。

出っ歯の矯正治療では、前歯を後方に移動させることで口元が引っ込み、横顔のラインがすっきりします。Eライン(鼻の先と顎の先を結んだ線)が整い、理想的な横顔になります。口元が大きく変化する方も多く、横顔だけでなく正面からの印象も変わります。

美容効果としては、(1)歯並びが整うことで口角が上がる、(2)口が閉じやすくなり口元がリラックスする、(3)ほうれい線が薄くなる、(4)顎の梅干しジワが消える、(5)清潔感が増して第一印象が良くなる、などがあります。また、メンタル面でも自信がつき、笑顔が自然になります。

具体的な変化量は、精密検査を行うことで数値として予測できます。セファログラム(矯正用レントゲン)を分析し、治療前後のシミュレーションを行うことができます。個人差がありますが、多くの方が満足される変化が得られます。矯正治療は、歯並びだけでなく顔貌の美しさも改善できる治療です。

Q

差し歯を作ったら出っ歯になってしまいました。治せますか?

歯の角度や位置が原因であれば、改善できます。矯正治療後に差し歯を作り直すことで、自然な仕上がりになります。

差し歯(クラウン・補綴物)の形や大きさ、厚みに関しては、作ってもらった歯科医院で相談して作り直してもらうのが良い方法です。ただし、差し歯は土台となっている歯の根の位置や傾斜角度に合わせて作られます。そのため、補綴治療だけでは歯の角度や位置を変えることはできません。

もし、土台の歯の角度や位置が原因で差し歯が大きく作られているのであれば、治療で歯の位置を移動させてから差し歯を作り直すことで、自然な感じになります。治療により、歯の根の位置を理想的な位置に移動させることができます。

治療を先に行うことで、適切な角度・位置に歯を並べた後、その位置に合わせて差し歯を作り直すことができます。この順序で治療を進めることで、見た目も機能も優れた結果が得られます。まずは専門医に相談し、現在の歯の位置や角度を評価してもらうことをおすすめします。

Q

出っ歯の治療は短期間でできますか? 器具をつけるのは嫌です。

期間は一般的に0.5~2年程度です。より短期間を希望される場合は、補綴治療(差し歯にする方法)という選択肢もありますが、デメリットがあります。

治療で歯を動かす場合、治療期間は症状により異なりますが、一般的に0.5~2年程度かかります。軽度な凸凹のみの治療であれば、半年程度で治療可能な取り外し式のマウスピース型装置もあります。「一生80年のうちの1~2年」をどう考えるかは個人差がありますが、自分の歯を残して治療できることが最大のメリットです。

もっと治療期間や回数を短くしたい場合は、補綴治療(差し歯にする方法)があります。ただし、留意点があります:(1)健康な歯を削る必要がある、(2)神経を取ることもある、(3)歯の寿命が短くなる、(4)差し歯は永久的ではなく5~10年後に再製が必要、(5)再製のたびに費用がかかる、などです。

器具をつけたくない場合は、裏側矯正やマウスピース型など、目立ちにくい治療法があります。具体的な治療方法を決定するには精密検査が必要ですので、まずはカウンセリングを受けることをおすすめします。

Q

吹奏楽でサックスを吹いています。楽器を続けながら出っ歯の治療はできますか?

楽器を続けながら治療は可能です。装置装着直後は吹きにくくなりますが、すぐに慣れてきます。

サックスやトランペット、フルートなどの楽器を演奏している患者さまも多くいらっしゃいます。装置を装着すると、しばらくは今までのような感覚ではなくなるため、多少吹きにくくなりますが、ほとんどの方が1~2ヶ月程度で慣れてきます。楽器を吹く力が治療に悪影響を与えることは、通常ありません。

出っ歯と下の歯の凸凹も気になるとのことですが、このような症状でも改善できます。治療期間は症状により異なりますが、1.5~2年程度の動的治療期間で治せることが多いです。

楽器の演奏に影響が出ることを心配されているとのことですが、大会や発表会の直前を避けて装置を装着する、または装置を少しずつ増やすなどの工夫も可能です。担当医と相談しながら、演奏活動と両立できる治療計画を立てることができます。まずは診察を受けて、具体的な治療方法や治療期間について相談することをおすすめします。

Q

上の歯だけ矯正すれば出っ歯は治りますか?

上顎のみの矯正治療では、上下の歯が噛み合わなくなる可能性があります。多くの場合、上下の矯正治療が必要です。

出っ歯が気になるからといって、上顎のみの矯正治療を行うと、上下の歯がしっかり噛み合わなくなる可能性があります。矯正治療では、歯並びをきれいに整えるだけでなく、上下の歯がしっかり噛み合うことが重要です。噛み合わせが悪いと、食べ物を噛みにくい、発音がしにくい、顎関節に負担がかかるなどの問題が生じます。

上下の歯の位置関係、噛み合わせのバランスを考慮すると、上下の矯正治療が必要になることが多いです。ただし、症状によっては上顎のみの治療で対応できることもありますので、精密検査を受けて判断する必要があります。

治療する前に、しっかりと精密検査・診断を受け、治療の際の利点・欠点の説明をしっかり理解した上で治療を受けることをおすすめします。上下の治療が必要と診断された場合でも、無利息の分割払いやカード、デンタルローンなどのお支払い方法が利用できますので、費用面についても相談してください。

Q

上顎前突は遺伝しますか?

上顎前突(出っ歯)には遺伝的要因が大きく関与しますが、環境的要因も影響します。

出っ歯の原因として、遺伝的要因が大きいです。顎の骨格の大きさや形、歯の大きさなどは遺伝的に決まる部分が大きく、ご両親やご家族に出っ歯の方がいると、お子さんも出っ歯になる可能性が高くなります。特に、上顎が大きい、下顎が小さい、前歯が大きいなどの特徴は遺伝しやすいです。

一方、環境的要因も出っ歯の原因になります。例えば、(1)指しゃぶり、(2)舌で前歯を押す癖(舌癖)、(3)口呼吸、(4)唇を噛む癖、(5)頬杖をつく癖、(6)軟食中心の食生活、などの後天的な要因により出っ歯になることがあります。特に、幼少期からこれらの癖が続くと、前歯が前方に傾斜したり、上顎の骨が前方に成長したりします。

ご家族に出っ歯の方がいる場合でも、環境的要因に注意することで、出っ歯を予防したり、軽度に抑えたりすることができます。悪い癖を早めに改善する、硬いものをしっかり噛む、口呼吸を鼻呼吸に改善するなどが重要です。お子さんの歯並びが気になる場合は、早めに矯正専門医に相談することをおすすめします。

Q

子供の出っ歯はいつ治療すべきですか?

永久歯が生え揃ってからの治療が一般的ですが、骨格的な問題がある場合は早期治療が有効です。

出っ歯の治療は、永久歯が生え揃う12~14歳頃から開始するのが一般的です。この時期は、顎の成長がほぼ完了しており、すべての永久歯が揃っているため、治療計画が立てやすく、治療結果も安定しやすいからです。抜歯が必要かどうかの判断も、この時期であれば正確に行えます。

ただし、骨格的な問題(上顎の過成長、下顎の劣成長など)がある場合は、成長期を利用した早期治療が有効です。6~10歳頃から、ヘッドギアなどの装置を使用して上顎の成長を抑制したり、下顎の成長を促進したりすることで、骨格的なバランスを改善できます。早期治療により、将来的に抜歯を避けられる可能性が高まります。

また、指しゃぶりや舌癖などの悪習癖が原因の出っ歯は、早期に癖を改善することが重要です。悪習癖により出っ歯が進行している場合は、4~6歳頃から介入することもあります。お子さんの出っ歯が気になる場合は、早めに矯正専門医に相談し、適切な治療開始時期を判断してもらうことをおすすめします。

Q

出っ歯の矯正で口呼吸は改善されますか?

口唇閉鎖(唇を閉じること)が容易になることで、口呼吸から鼻呼吸への改善が期待できます。

出っ歯の方は、前歯が前方に突出しているため、安静時に唇を閉じにくく、常に口が開いた状態になりやすいです。その結果、口呼吸の習慣がついてしまいます。口呼吸は、(1)口の中が乾燥して虫歯や歯周病のリスクが高まる、(2)風邪をひきやすくなる、(3)顔つきが変わる(アデノイド顔貌)、などの問題を引き起こします。

矯正治療により前歯を後方に移動させ、口元の突出を改善することで、唇が楽に閉じられるようになります。その結果、自然と鼻呼吸ができるようになり、口呼吸が改善されることが期待できます。口唇閉鎖が容易になることで、口の周りの筋肉(口輪筋)もリラックスし、顔つきも柔らかくなります。

ただし、鼻づまりなどの耳鼻科的な問題がある場合は、鼻呼吸ができないため、矯正治療だけでは口呼吸が改善されないことがあります。その場合は、耳鼻科での治療も並行して行う必要があります。口呼吸の改善により、全身の健康状態も向上しますので、矯正治療には多くのメリットがあります。

Q

出っ歯の矯正治療中の見た目が気になります。目立たない方法はありますか?

裏側矯正やマウスピース型矯正など、目立ちにくい治療法があります。接客業の方でも安心して治療できます。

出っ歯の矯正治療では、見た目を気にされる方が多くいらっしゃいます。従来の金属製の装置は目立ちますが、現在は目立ちにくい治療法が多数あります。

裏側矯正(リンガル矯正)は、装置が歯の裏側にあるため、正面から見ても全く見えません。人に気づかれずに治療が終わります。治療効果や治療期間は表側矯正と変わらない、もしくはそれ以上の効果を得られる最新装置を使用しています。接客業の方や人前に出る機会が多い方に最適です。

マウスピース型矯正は、透明なマウスピースを使用するため、装着していても目立ちません。取り外しができるため、食事や歯磨きが快適です。ただし、1日20時間以上の装着が必要で、症状によっては適応できない場合もあります。

その他、白いセラミック製の装置と白いワイヤーを使用した目立ちにくい表側矯正もあります。どの方法が最適かは、症状により異なりますので、精密検査を受けて判断します。見た目を気にせず治療できる方法がありますので、ご安心ください。

Q

出っ歯の治療で外科手術は必要ですか?

骨格的な問題の程度により判断します。軽度から中等度であれば、矯正治療のみで改善可能です。

出っ歯には、(1)歯の傾斜だけで出っ歯に見える「歯性の上顎前突」と、(2)上顎の骨自体が前方に突出している、または下顎の骨が後方にある「骨格性の上顎前突」があります。歯性または軽度から中等度の骨格性上顎前突であれば、矯正治療のみで改善できることが多いです。

矯正治療では、小臼歯を抜歯してスペースを作り、前歯を後方に移動させることで、口元の突出を改善します。抜歯治療により、口元が2~4mm程度後退し、美しいEラインを獲得できます。治療期間は2~3年程度です。

ただし、重度の骨格性上顎前突の場合は、矯正治療だけでは限界があり、外科矯正治療(顎矯正手術と矯正治療の組み合わせ)が必要になることがあります。外科矯正治療では、上顎の骨を後方に移動させたり、下顎の骨を前方に移動させたりする手術を行います。健康保険が適用されます。

手術が必要かどうかは、セファログラム(矯正用レントゲン)で顎の骨格を分析して判断します。まずは精密検査を受けて、ご自身の症状のタイプと最適な治療法を確認することをおすすめします。

Q

見えない矯正で出っ歯は治療できますか?

裏側矯正やマウスピース型矯正でも出っ歯の治療は可能です。ただし、症例により適応を判断します。

出っ歯の治療は、裏側矯正やマウスピース型矯正でも十分に可能です。裏側矯正は、装置が歯の裏側にあるため外から見えず、表側矯正と同等以上の治療効果が得られます。最新の装置を使用することで、治療期間も表側矯正と変わりません。出っ歯の改善に必要な前歯の後方移動も、裏側矯正で効果的に行えます。

マウスピース型矯正は、透明なマウスピースを使用するため目立たず、取り外しができるため食事や歯磨きが快適です。軽度から中等度の出っ歯であれば、マウスピース型矯正で治療できることが多いです。ただし、1日20時間以上の装着が必要で、装着時間を守らないと治療効果が得られません。

重度の出っ歯や、骨格的な問題が大きい場合は、表側矯正やアンカースクリュー(矯正用インプラント)を併用した治療が適していることがあります。どの方法が最適かは、症状の程度、治療目標、ライフスタイルなどによって異なります。精密検査を行って、最適な治療法をご提案しますので、まずはご相談ください。

Q

出っ歯の治療で横顔はどの程度変わりますか?

抜歯治療により口元が2~4mm程度後退し、美しいEライン(横顔のライン)を獲得できます。変化は個人により異なります。

出っ歯の治療、特に抜歯治療を行った場合、前歯を大きく後方に移動させることができるため、口元の突出が改善され、横顔が美しくなります。一般的には、口元が2~4mm程度後退することで、Eライン(鼻の先と顎の先を結んだ線)が整い、理想的な横顔になります。

横顔の変化量は、(1)抜歯するかしないか、(2)前歯をどのくらい後方に移動させるか、(3)元の顎の骨格、(4)軟組織(唇や鼻)の厚みや形、などによって異なります。口元が大きく変化する方も多く、「整形したの?」と言われることもあります。

具体的な変化量は、精密検査を行うことで予測できます。セファログラム(矯正用レントゲン)を分析し、コンピューターシミュレーションで治療前後の横顔を比較することができます。治療後のイメージを事前に確認できますので、安心して治療を受けていただけます。

横顔だけでなく、正面からの印象も変わります。口元が引っ込むことで、顔全体のバランスが良くなり、清潔感や第一印象が大幅に向上します。

Q

出っ歯は必ず抜歯が必要ですか?

程度により異なりますが、口元の突出感を改善するためには抜歯治療が効果的です。

出っ歯の治療で抜歯が必要かどうかは、(1)出っ歯の程度、(2)口元の突出感、(3)顎のスペース、(4)患者さまの希望、などによって判断します。軽度な出っ歯で、口元の突出感が少なく、顎にスペースがある場合は、非抜歯で治療できることもあります。歯列を横方向に広げたり、奥歯を後方に移動させたりすることで、スペースを確保します。

ただし、中等度以上の出っ歯で、口元の突出感を積極的に改善したい場合は、抜歯治療が効果的です。小臼歯(前から4番目または5番目の歯)を抜歯してスペースを作り、前歯を後方に大きく移動させることで、口元を引っ込めることができます。抜歯治療により、口元が2~4mm程度後退し、美しいEラインを獲得できます。

抜歯することに抵抗がある方もいらっしゃいますが、小臼歯は噛む機能への影響が少ない歯です。抜歯しても日常生活に支障はありません。また、一度抜歯してスペースを作れば、そのスペースは矯正治療で確実に閉鎖されます。

抜歯・非抜歯のどちらが適しているかは、精密検査を行って判断します。それぞれのメリット・デメリットを説明した上で、患者さまと相談して決定します。

Q

出っ歯の治療期間はどのくらいかかりますか?

矯正治療単独で2~3年、外科治療が必要な場合は3~4年程度です。症状により期間は異なります。

出っ歯の治療期間は、症状の程度、治療方法、年齢などによって異なります。矯正治療のみで改善できる軽度から中等度の出っ歯の場合、動的治療期間(歯を動かす期間)は2~3年程度です。その後、保定期間(後戻りを防ぐ期間)が2年以上必要になります。

軽度な症状で、部分矯正やマウスピース型矯正が適用できる場合は、0.5~1年程度で治療が完了することもあります。一方、全体的な歯並びの問題があったり、抜歯が必要だったりする場合は、2~3年程度かかります。

重度の骨格性上顎前突で、外科治療(顎矯正手術と矯正治療の組み合わせ)が必要な場合は、全体の治療期間が3~4年程度になります。治療の流れは、(1)術前矯正で1~2年、(2)顎矯正手術と入院で1~2週間、(3)術後矯正で6ヶ月~1年、(4)保定期間が2年以上、となります。

治療期間は個人差がありますが、適切な治療により確実に改善できます。具体的な治療期間については、精密検査を行った後に詳しくご説明します。

Q

出っ歯の治療で痛みはありますか?

装置装着時や調整後に数日間の痛みがありますが、徐々に慣れていきます。多くの方は市販の鎮痛剤で対応できる程度です。

治療は、歯に力をかけて移動させるため、装置装着直後や月1回の調整後に痛みや違和感を感じることがあります。痛みの程度は個人差がありますが、多くの方が「鈍い痛み」「歯が浮いた感じ」と表現されます。強い痛みを感じることは少なく、ほとんどの方は市販の鎮痛剤で対応できる程度です。

痛みは、装置装着後または調整後2~3日がピークで、その後は徐々に軽減していきます。1週間程度で痛みはほとんどなくなり、通常の食事ができるようになります。痛みがある期間は、柔らかい食事(おかゆ、うどん、スープ、ヨーグルトなど)を選ぶことをおすすめします。

抜歯が必要な場合は、抜歯時の痛みもあります。ただし、局所麻酔を使用するため、抜歯中の痛みはありません。抜歯後は、痛み止めを服用することで、痛みをコントロールできます。抜歯後2~3日は腫れや痛みがありますが、1週間程度で落ち着きます。

また、装置が頬や唇に当たって口内炎ができることがありますが、ワックスを使用することで緩和できます。痛みが強い場合や長期間続く場合は、装置の調整が必要な可能性がありますので、担当医に相談してください。痛みは一時的なもので、治療が進むにつれて慣れてきますので、ご安心ください。

Q

大人になってから出っ歯の治療はできますか?

年齢に関係なく治療可能です。骨格的な問題が大きい場合は、外科矯正治療も検討します。

治療は、歯と歯茎が健康であれば何歳からでも可能です。成人の方でも、出っ歯を改善して美しい歯並びと理想的な横顔を獲得できます。実際、最近では成人の矯正治療を受ける方が増えており、30代、40代、50代以降の方も多くいらっしゃいます。

成人の場合、子供に比べて骨の代謝が緩やかなため、歯の移動に時間がかかることがありますが、治療結果に大きな差はありません。また、成人は治療への協力が得られやすく、装置の管理もしっかりできるため、計画通りに治療が進むことが多いです。治療に対するモチベーションも高く、良好な結果が得られます。

骨格的な問題が大きい成人の場合は、外科治療(顎矯正手術と矯正治療の組み合わせ)を検討します。顎の骨を移動させることで、骨格から改善でき、劇的な変化が得られます。外科治療は18歳以降、顎の成長が完了してから行います。

何歳からでも、コンプレックスを解消して自信のある笑顔を手に入れることは可能です。見た目を気にされる場合は、裏側矯正やマウスピース型矯正など、目立ちにくい治療法もあります。諦めずにご相談ください。

Q

出っ歯の治療後に後戻りはありますか?

適切な保定により後戻りを防ぐことができます。特に口元の突出は、抜歯治療を行った場合、後戻りしにくいです。

治療で歯を動かした後は、歯は元の位置に戻ろうとする性質があります。これを「後戻り」と呼びます。後戻りを防ぐためには、保定装置(リテーナー)の適切な使用が非常に重要です。保定装置には、取り外し式のマウスピースタイプや、歯の裏側に固定するワイヤータイプなどがあります。

治療終了後、最初の1~2年は1日中(食事と歯磨き以外)保定装置を装着し、その後は夜間のみの装着に移行するのが一般的です。保定期間は最低でも2年以上が推奨されており、できれば数年~一生続けることが理想的です。保定装置を使用している限り、歯並びは安定して維持されます。

出っ歯の治療で抜歯を行った場合、前歯を大きく後方に移動させているため、後戻りしにくい傾向があります。抜歯スペースは骨で満たされ、しっかり固定されるためです。ただし、舌で前歯を押す癖や口呼吸などがある場合は、後戻りのリスクが高まりますので、これらの癖を改善することも重要です。

保定装置を指示通りに使用し、定期的なチェックを受けることで、治療結果を長期的に維持できます。保定は治療の一部ですので、しっかり継続しましょう。

Q

出っ歯の矯正で抜歯すると、噛む力は弱くなりますか?

抜歯により若干の影響はありますが、日常生活に支障はありません。残りの歯でしっかり噛むことができます。

出っ歯の治療で小臼歯(前から4番目または5番目の歯)を抜歯することに、不安を感じる方もいらっしゃいます。「歯の本数が減ると噛めなくなるのでは?」という心配ですが、実際には日常生活に支障が出ることはほとんどありません。

小臼歯は、前歯と大臼歯(奥歯)の間にある歯で、食べ物をすりつぶす機能を持っています。ただし、大臼歯に比べると咬合力への貢献度は小さいです。小臼歯を抜歯しても、前歯と大臼歯が正しく噛み合うように治療することで、十分な咀嚼機能を維持できます。

また、抜歯治療により歯並びと噛み合わせが改善されることで、むしろ咀嚼効率が向上することもあります。出っ歯の状態では、前歯で食べ物を噛み切りにくく、奥歯にも負担がかかっていますが、治療後は前歯も奥歯も機能的に使えるようになります。

研究によると、適切に治療された患者さんの咀嚼機能は、一般的な人と変わらないか、場合によっては向上することが報告されています。抜歯による機能への影響は最小限ですので、ご安心ください。治療により、見た目だけでなく機能も改善されます。

医師からのコメント

上顎前突・上下顎前突は、審美的な問題だけでなく機能的な問題も伴う咬合異常です。
現代では美しい横顔(Eライン)への関心が高まっており、多くの患者さまが治療を希望されています。
技術向上により、確実で美しい口元の改善が可能になっています。
重度の骨格的な問題がある場合でも、外科治療により根本的な改善が可能です。
治療により獲得される美しい横顔は、患者さまの人生に大きな変化をもたらします。
口元の突出でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。最適な治療計画をご提案いたします。

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