親知らずと顎関節症|女性ならではの細やかな配慮 新宿「ハリウッド・スマイル矯正歯科」

矯正歯科コラム Column

顎関節症と親知らず

お口を開け閉めするときに痛みが出たり、お口が開きにくくなったりしたら、もしかしたら顎関節症になっているかもしれません。 顎関節症は顎の関節や筋肉に痛みなどの症状をもたらす病気なのですが、実は親知らずが顎関節症に関係していることもあります。 今回は、顎関節症がどのような病気なのか、そして親知らずがどうして関係してくるのかなどについてお話しします。

顎関節症の種類

顎関節症と一言でいっても、実はいくつかのタイプの分けられます。

①1型

1型は、お口を開け閉めする筋肉の痛みを主症状とする顎関節症です。
筋肉痛を伴う顎関節症ということになります。

②2型

2型は、お口を開け閉めするために使う靭帯、すなわち筋の痛みを主症状とする顎関節症です。
わかりやすくいうと、顎関節症のねんざ版といったところです。

③3型

3型は、顎関節の中にある関節円板という部分の位置のずれが生じた顎関節症です。
関節円板は、上顎骨と下顎骨の間にある軟組織で、下顎骨の先端部分である下顎頭が上顎骨を突き上げないようにしています。
簡単にいうとクッションの役割を持っている軟組織です。
関節円板の位置がずれると、開け閉めしにくくなったり、音が出たりするようになります。

④4型

4型は、顎関節内部にあり、下顎骨の先端部分である下顎頭が変形してしまった顎関節症です。
下顎の動きが悪くなり、痛みが出たり、お口が開けにくくなったりします。

顎関節症の症状

顎関節症の症状は、主に次の3種類です。

①痛み

顎関節症の痛みとは、お口を動かしたときに生じる痛みです。
顎の関節痛、顎を動かす筋肉の筋肉痛の2つに分けられます。
顎の関節痛は、お口を開けたり閉めたりするときに、下顎が動くことによって起こる痛みです。
顎の筋肉痛は、お口を開けたり閉めたりするときに、筋肉を動かすことで起こる痛みです。
多くの方は関節痛も筋肉痛も同じ痛みとしてひとくくりにして訴えられます。
顎関節症の治療には、どちらの痛みなのかを見極めなければなりません。
顎を動かすと痛むのはわかるのですが、治療法を決めるために痛いところを詳しく調べます。

②開けづらさ

お口が開けにくくなることを、開口障害と言い、これも顎関節症の代表的な症状のひとつです。
通常、ご自身の指を縦にして、3本前後入るくらいお口が開けられれば、正常と判断します。
指を縦にして3本というのは、成人男性でおよそ40mmくらいの開き幅になります。
これくらい開けることができれば、日常生活に困ることはまずありません。
もし、お口を頑張って開けても指が1〜2本しか入らないなら、開口障害と診断します。

③音

お口を開けるとき、もしくはお口を閉めるときに生じる音も顎関節症の症状です。
この音を関節雑音といいます。
聞こえてくる音は、カックンカックンという音や、ジャリジャリ、ガリガリといった擦れるような音など、さまざまです。
人によっては、近くの人に聞こえるほど大きな音が鳴ることもあります。

顎関節症の原因

顎関節症の、顎が痛い、口を開くときに顎がカクカクと鳴る、口が開きずらいといった症状の原因について、それぞれみてみましょう。

①痛み

筋肉痛の原因は、食いしばりや噛みしめなどの噛み合わせの癖が多いです。
ストレスなどで無意識のうちに食いしばったり、寝ているときに歯ぎしりしたりしていると、筋肉に過度な負担がかかり、筋肉痛を起こします。関節痛の原因も同様です。上顎と下顎の歯は、実は1日のほとんどの時間、触れ合っていません。

常に上顎と下顎の歯の間には隙間があります。これを安静時空隙とよんでいます。歯を噛み合わせると、それだけ下顎が上に上がり、関節内部の上顎骨と下顎骨の間が狭くなります。
この結果、関節に負荷がかかり、顎関節の関節痛が起こると考えられています。

②開けづらさ

お口が開けにくくなる原因は、とても多いです。ひとつ目は、筋肉痛や関節痛などの痛みです。
開け閉めするときに強い痛みを感じると、痛みが出ない範囲でお口を開け閉めするようになるので、開けにくくなります。

ふたつ目は、関節円板のずれです。
本来、関節円板は、お口を開け閉めするときの下顎頭の動きに連動し、移動するようになっています。
ところが、何らかの理由で、関節円板がずれてしまうと、お口を開け閉めするときに引っかかってしまうことがあります。
すると、下顎の動きがスムーズに進まず、お口の開け閉めに支障をきたすようになるのです。

みっつ目は、癒着です。
顎関節を構成する骨や靭帯などの組織が癒着してくっついてしまい、動く範囲が狭くなってしまうと、お口が開けづらくなってしまいます。
顎関節症のやっかいなところは、これらが単独ではなく、複合して発症しているケースがとても多いところにあり、診断を難しくしています。

③音

お口を開け閉めするときに音が出る原因は、基本的に関節円板のずれです。
関節円板がずれると、お口を開け閉めするときの下顎骨の動きに適切についていくことができなくなります。そして、お口を開け閉めするとき、関節内部で引っかかったり、歪んだりします。引っかかりや歪みが解消されるときに音が出ます。これが、お口を開け閉めするときの音の正体です。

顎関節症の治療法

現在、行われている顎関節症の治療法は以下のとおりです。

①薬物治療

顎関節症の薬物治療は、筋肉痛や関節痛などの痛みの症状に対して行われます。
筋肉痛や関節痛を認める場合は、消炎鎮痛薬という痛み止めの薬を使います。消炎鎮痛薬は、筋肉の痛みにも関節の痛みにも両方とも効きます。

消炎鎮痛薬以外に、筋弛緩薬という薬を処方することもあります。筋弛緩薬は、筋肉の緊張を和らげる効果のある薬です。
顎関節症の筋肉痛の症状に効果がありますが、副作用で眠気が出ることがあるので、日中の眠気が強いようなら、寝る前だけにするなど、使い方を調整します。

②マウスピース治療

顎関節症の治療としてよく行われているのが、マウスピースを使った治療です。スプリント療法ともよばれます。
マウスピースは、上顎、もしくは下顎の歯に装着するプラスチック製の治療器具です。保険診療上は口腔内装置とよばれ、3タイプあり、症状によって使い分けられます。

基本的に、寝ている間に使用され、寝ている間の無意識の噛みしめや食いしばりによる顎関節や筋肉への過度の負担を軽くさせることで、症状の緩和を図ります。
なお、保険診療で作る場合は、マウスピースは原則的に6ヶ月以上経たないと再製作できない約束になっています。

③顎関節受動術

顎関節受動術は、開けづらさを解消するために行われる治療です。関節円板の引っかかりを解消し動きをスムーズにする効果があります。歯科医師が下顎を保持し、関節の動きを調整するのですが、痛みの強さによっては局所麻酔薬を関節部分に注射してから行います。

また、関節腔洗浄療法と言って、関節内部を局所麻酔の上、生理食塩水などを使って洗浄する処置を併用することもあります。
いずれの処置も保険診療の適用を受けた処置です。

④マイオモニター

マイオモニターは、電圧11〜12ボルトの電流を0.5ミリ秒単位で流す低周波パルスを1.5秒おきに発生させる低周波治療器です。
下顎神経という感覚の神経を刺激し、下顎神経の領域のさまざまな筋肉をリラックスさせます。
主に、咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋、顎二腹筋などに効果があるとされています。
筋肉のリラクゼーション作用により、顎関節症の筋肉痛の改善に効果があります。

⑤レーザー治療

近年では、顎関節症で痛みのある部位に、近赤外線レーザーを照射し、血液の流れを良くして症状の改善を図るレーザー治療を行うケースもあります。

⑥噛み合わせの治療

噛み合わせがよくなく、左右均等に噛み合わせることができないことで、筋肉や関節に負荷がかかって生じた顎関節症などでは、噛み合わせの調整を選ぶこともあります。ただし、噛み合わせを調整するということは、歯を削るということです。一度削った歯は、元に戻ることはありません。

顎関節症の治療では、後戻りできない噛み合わせの調整は世界的にも行うべきでないとされています。
少なくとも初期治療ではお勧めされません。

顎関節症と歯科治療

顎関節症の症状、例えば筋肉痛や関節痛、お口の開けづらさが残っている段階では、虫歯治療や入歯治療などの噛み合わせに関係する歯科治療は避けた方が無難です。なぜなら、顎関節症の症状があるときは、筋肉や靭帯などのバランスが崩れている可能性があり、それに伴って噛み合わせも変わっていると考えられるからです。

噛み合わせが不安定なときに、被せ物や入れ歯を入れても不安定な噛み合わせにしかなりませんので、やり直しになる可能性も高いです。
まずは顎関節症の治療に専念するようにしてください。

親知らずによる顎関節症

噛み合わせが悪いと、咀嚼時に顎の左右をバランス良く使われないため、片方の顎に負担がかかり、顎関節症を引き起してしまうことがあります。その噛み合わせを悪くする原因の中の一つが親知らずです。親知らずの多くは、斜めに生えていたり、埋まっていたりと、きれいに生えていません。

中には、奥歯を前に向かって押そうとする向きに生えてくるケースもあります。もし手前の奥歯を前に押し出すと、全体的な歯並びのバランスも崩れてしまいます。すると、噛み合わせが悪くなり、顎関節症になるというわけです。また、それほど多くはありませんが、親知らずを抜いた後に顎関節症になることもあります。

親知らずを抜歯すると腫れます。腫れるとお口が開きにくくなるのですが、このとき、無理にお口を開けようとして、関節や筋肉に過度な負担がかかり、顎関節症になることがあるのです。

先ほども言いましたように、これはレアなケースなのですが、適切なケアをしないと顎関節症になることもありますのでご注意ください。 親知らずが噛み合わせに何らかの影響を及ぼしているかどうかはご自身だけで悩まず、歯科医師に判断してもらうことをおすすめします。

顎関節症は適切な治療方法を

我慢できるからといって顎関節症を放置していると、顎が外れる、口が閉じないなど重症になることもあります。そればかりか、適切な治療方法で対処しないと手術が必要になる場合もあります。口が大きく開かない、顎が痛む、カクカク鳴るといった顎関節症の症状がある場合は、一度歯科医院や専門のクリニックで受診することをおすすめします。

親知らずは、必ずしも抜歯しなくてはいけないというものではありませんが、歯並びを矯正することで顎関節症が改善することも多いです。
気になる方は、矯正歯科を受診すれば適切なアドバイスをしてもらえることもありますよ。

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